「ゲームばかりで運動しない」「姿勢が悪くて心配」――叱る前に、遊びの中身とルールを少し変えるだけで、ゲーム時間は“成長の時間”に変わります。本記事は家庭でできる工夫を中心に解説します(医療的助言ではありません)。
ゲームは本当に悪者?
良い面と注意点を知る
- 良い面:手と目の協調・反応速度・空間認知のトレーニングに。
- 注意点:同じ姿勢の長時間化で猫背・眼精疲労・集中の乱れが出やすい。
ポイントは「時間を区切る」「体を使う」「終わり方を整える」の3つです。
遊びを“成長時間”に変える3つの原則
1) 立って・動いて・遊ぶ
- ダンス/スポーツ系、体感コントローラやVRなど動くタイトルを選ぶ。
- テレビ前に踏み台・バランスボードを置き、軽い体幹刺激をプラス。
2) 30分ごとに“1分リセット”
- 30-1ルール:30分遊んだら1分だけ立って、肩回し10回+スクワット10回+遠くを見る。
- キッチンタイマーやスマートスピーカーで自動アラーム化。
3) 終了後のクールダウンで学習モードへ
- 胸開き30秒×2+深呼吸30秒で呼吸を整え、気持ちを切り替える。
- 水分を一口→机を整える→25分学習へ(ポモドーロの導線)。
姿勢を崩さない“遊び環境”の整え方
画面・椅子・手元を見直す
- 画面の上辺が目線より少し下。まぶしさは輝度調整で回避。
- 座るなら足裏ベタ置き+膝90°。届かない子は足台を。
- コントローラは胸の前で軽く保持。肘は体側に寄せ、肩をすくめない。
すぐできる“親子の工夫例”
置き換え・混ぜる・ごほうび化
- 週末は運動ゲーム→好きなゲームの順で30分ずつ(動→静)。
- アナログ遊びをハイブリッド:トランポリン1分→パズル5分の交互ループ。
- スタンプシートで「30-1ルール」を可視化。7個たまったら一緒に公園へ。
叱る前に使える声かけ
- ×「やめなさい!」→ ○「あと5分でベルが鳴るよ、終わり方どれにする?」
- ×「姿勢!」→ ○「今だけ10秒、背中なが〜くしてみよう」
- できた行動(立つ・伸ばす・片づける)を具体的にほめる。
家庭ルールの作り方(家族で合意)
3本柱を紙に書いて貼る
- 時間:平日は45分まで/休日は合計90分まで。
- リセット:30-1ルールを全員で実施(大人も)。
- 終わり方:胸開き→深呼吸→机を整える→25分学習。
まとめ|ゲームは“使い方”で強力な味方に
ゲーム=悪ではありません。立って遊ぶ・こまめに体をリセット・終わり方を整える――この3点で、遊びは姿勢・運動・集中力を育てる時間に変わります。まずは今夜、タイマーをセットして「30-1ルール」から始めてみましょう。
※痛みや視覚の不調が続く場合は専門家にご相談ください。本記事は家庭での環境・習慣づくりの一般的なヒントです。